トピックス(1)

『IATF 16949:2016公式解釈集』が2021年7月に改訂・追加されました。
SI 3、SI 10が改訂され、SI 21とSI 22が追加発行されました。

トピックス(2)

IAFT16949という規格は、ISO9001を土台に自動車製造特有の要求が付加される形で構成されています。
このためIATF16949取得希望の企業様の中に
「ISO9001は既に取得しているし毎回の審査もスムースに合格している。何の問題もない」と考える方が沢山いらっしゃいます。
このようなお客様の多くがIATF16949の取得に苦労されています。
初回登録審査で多い指摘はISO9001が要求する部分が不十分というものです。
つまり通常のISO9001とは比較にならない厳しさで審査されるということです。
特にコンサルタントを入れずに取得準備をされている企業様は注意が必要です。
自己流は、事故ります。
そうならないためにはIATF16949の経験豊富なコンサルタントが必須です。
弊社はIATF16949取得のどの段階からでも支援可能です。

1.IATF16949とは?

IATF16949は、自動車産業に供給される製品の不具合を予防し、サプライチェーンでのばらつきを少なくし、無駄の削減を実施し、継続的に改善するための品質マネジメントシステム規格のことです。

この規格は、IATF国際自動車産業特別委員会が作成したものです。(規格名に「ISO」はつきません)構成メンバーは以下のとおりです。

●自動車メーカー(GM,フォード,クライスラー,ダイムラー,フォルクスワーゲン,BMW,フィアット,ルノー,プジョーシトロエン)
●自動車産業団体(米AIAG,独VDA,仏FIEV,伊ANFIA,英SMMT)
※この委員会に国内の自動車メーカーは入っていません。

この規格は、自動車搭載用部品を製造し供給する企業の調達基準として、自動車メーカーや自動車搭載部品の1次供給メーカーが採用しています。この部品にはサービス部品やアクセサリー部品も含まれます。IATF16949を取得すると自動車メーカーからの信頼が向上し、取引に有利になります

対象となる組織は、自動車搭載用製品や部品を製造する会社です。
ここで言う自動車には、公道を走る自動車、トラック、自動二輪車が含まれます。
アクセサリー部品には、フロアマット、ジャッキ、三角警告版、自動車搭載の工具類も対象になります。
サービス部品には、自動車を保守やメンテナンスをするための部品が含まれます。

2.IATF16949を取得するには?

この規格を取得するためには、品質マニュアルや規定等を作成することが必須です。
これらの文書を作るためには規格の要求事項を理解する必要があります。
その規格には次の3つの規格があり要求事項のすべてを満たす必要があります。

  • ISO9001:2015
    IATF16949は、ISO9001の土台の上に成り立っています。
    「うちはISO9001を取っているので安心」とは思わないでください。
    ISO9001を取得していても、いい加減だったり、審査前にバタバタしている、取得も運用も他人にお任せでは、IATF16949の取得はできません。ISO9001を取得していない会社は、まずはISO9001を取得し、しっかり運用することをお薦めします。
  • IATF16949:2016
    この要求の数は、ISO9001が127に対し、IATF16949は280ほどあります。要求は2規格の合計は約400となります。
    このためマニュアルの作成や運用には大きな負荷が掛かります。
    また、審査員もIATFからしっかり監視され、「不適合なし」が続くと、「審査員の力量なし」と判断され、審査員資格を剥奪されることもあります。審査機関も不正があると認定取り消しになります。
    このためIATF16949の審査はISO9001とは段違いに厳密で、厳しいです。
    その代わり、しっかり運用することで業績向上につながります。
    ここが、最近のなし崩しのISOと違うところです。
  • 顧客固有要求事項
    納入先の自動車メーカーから追加要求が出され、それもクリアする必要があります。
    顧客固有の要求事項は、自動車メーカーのWebサイト等を通じて公開されています。
    また、フォード、GM、クライスラー、ダイムラー、フィアット、ルノー、プジョー、シトロエンの固有の要求事項は、IATFのWebサイトで一般公開されています。

3.IATF16949 必須の5つのコアツール

IATF16949の品質マネジメントシステム構築/運用には、以下の5つのコアツールを導入し、システムを効果的に運用することが必要となります。
この点については、IATF16949の審査においても重要視されます。
 1)APQP  先行製品品質計画及びコントロールプラン
 2)PPAP  生産部品承認プロセス
 3)FMEA 故障モード影響解析
 4)SPC  統計的工程管理
 5)MSA  測定システム解析

この他にも次の書籍の内容を理解し満たすことが必要です。
 1)ISO9001:2015規格書
 2)IATF16949:2016規格書
 3)IATF承認取得・維持ルール5-よくある質問(FAQ)
 4)IATF公式解釈集SI
 5)顧客固有要求事項

これらを満たすためには、自力での取得挑戦は困難かもしれません。

4.IATF16949 取得までの期間は?

取得準備開始から取得までの期間は標準で2年から3年が必要です。
取得準備開始からマニュアル類の作成までが1年、運用を開始し審査を受けることができる要件が整うまでに1年、審査開始から登録(取得)まで6ヶ月が標準パターンです。
3つ合わせて2.5年ですが、状況によっては3年必要なこともあります。

ただし、お客様の状況によっては短縮可能です。例えば、
・IATF16949の要求に近い業務をされている場合
・IATF16949の取得で使えそうな規定や要領が沢山ある場合
・組織横断型プロジェクトチームが積極的に参加される場合
・IATF16949の要求について理解が深い場合
・ISO9001を会社全体がしっかり運用されている場合
これらが重複していると最短になります。

スケジュールは余裕を持って作成することをお薦めします。最近は審査員が不足しており、審査待ちにより、取得までの期間が伸びるケースも出ています。早めに準備開始なさることをお勧めします。

標準パターンでの支援計画書は下をクリックしてください。

『IATF16949取得支援 概略計画書 (標準パターン)』(PDFデータ)はこちら

5.IATF16949 認証登録のメリット

  • 不具合の発生,ばらつきや無駄が少なくなります。
  • グローバルな自動車産業における取引条件をクリアできます。
  • グローバルな自動車産業におけるビジネス上の信用が高まります。
  • 品質パフォーマンスの向上は言うに及ばず、経営効率改善に寄与します。
  • 第二者監査を削減できます。
  • コアツールの効果的適用に伴いQCDに関連したリスクが軽減できます。
  • 各種変更に伴うリスクを封じ込める信頼性の高い変更管理を実現します。
  • サプライチェーンにおいて顧客の開発プロセスと一貫性のある共通の品質マネジメントシステムが展開できます。
  • 組織の要員の問題解決と管理技術のスキルが向上します。
  • 製品と工程両方の品質を改善できます。
  • なにより業績向上が実現します。

6.IATF16949 関連研修を実施しています

弊社では、IATF16949の取得に関連した研修を実施しています。

  • IATF16949導入セミナー 2時間
    この規格がどのようなものか、取得するためにはなにをしなければならないか、
    取得までに必要な期間、取得後に困らないための方法などを解説します。
    質疑応答の時間も設けています。お悩み相談の場所として活用されてもよいでしょう。
  • IATF16949:2016規格の理解セミナー 9:00~17:00 × 2日間
    要求を1行ごと読みながら、分かりやすい日本語で解説します。
    修了者には修了証を発行します。
  • IATF16949内部監査員研修 9:00~17:00 × 1日
    上記❷を修了された方に向けた研修です。
    チェックシートの作成~監査の実施~是正処置~効果の確認までを身につけて頂きます。
    修了者には修了証を発行します。
  • コアツール研修  10:00~17:00 × 1日
    5つのコアツールに関する研修です。
    IATF16949では、コアツールを使えることが要求されます。
    コアツールの学術的な理論の研修ではなく、実用性を重視し使えるようになるための研修を実施します。修了者には修了証を発行します。
  • オーダーメイド研修  お見積り致します
    既成のメニューではなく、御社の要望に応じた内容の研修を実施します。
    どのような研修をご希望か「IATF16949研修メニュー表兼見積依頼書」に書いてお送りください。
    届き次第見積書を作成してお送りします。

IATF16949 研修メニュー表兼見積依頼書

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詳細は下から「IATF16949 研修メニュー表兼見積依頼書」を取り出してご覧ください。
IATF16949 研修メニュー表 兼 見積依頼書 EXCEL版

7.IATF16949の導入を成功させるには?

IATF16949の導入を成功させる要因のひとつが、コンサルタントの力量です。
弊社には5名の経験豊富なコンサルタントがいます。

  • 国内自動車メーカーでエンジンの開発に従事し、その後品質管理と品質保証を担当。転職後は電子部品メーカーに勤務。系列会社や協力企業のIATF16949取得支援や第二者監査を経験したベテラン。IATF16949審査員資格保有。(大阪)
  • 海外に赴任し、現地の自動車部品メーカーで発生した誰も是正できなかった品質トラブルを、コアツールを活用して改善した経験者。IATF16949の支援実績多数。(東京)
  • Tier1のプレス部品メーカーで品質保証を担当、納入先から「来期は取引きしない」と言われた米国の系列会社に乗り込み、短期で建て直したつわもの。退社後IATF16949のコンサルタントとして活躍中。(福岡)
  • 車載用電子機器メーカーでIATF16949関連の仕事をし、現在は各種ISOとIATF16949の現役コンサルタントとして活躍中のもの。(佐賀)
  • 大手重電メーカーに勤務し、今はISO9001をはじめとする様々なISOやIATF16949の取得支援をしているコンサルタント(愛知)

いずれもIATF16949取得支援の経験を沢山持つものばかりです。この貴重な経験が、システム構築やシステム運用の段階で役立ちます。
海外工場のIATF16949取得支援もお請けしています。

IATF16949の導入を成功させるもう一つの要因は「超コンパクトISO」の考え方です。
弊社は、ISO9001等の取得で作成する文書は品質マニュアルのみとしてきました。
IATF16949は要求事項が多く、関連する要求が規格のあちこちに出てきます。さらに審査の細かさを考慮すると規定をゼロにするのは不合理です。
効果を高めながらも、やさしい取り組みにしないと取得後大変な思いをすることになります。
IATF16949取得に取り組む会社には、使いなれた規定や標準類が存在することがあります。
そのような場合は、今ある規定や標準類を確認し不足を補って仕上げる事をお薦めしています。その上で文書の重複を少なくし、やさしい用語で簡潔にまとめる事をお薦めしています。

IATF16949の認証取得支援のためにコンサルタントをお探しなら見積依頼をして下さい。
見積依頼は下の『見積依頼書』に必要事項を書いてお送りください。届き次第検討に入ります。
あなたからの見積依頼をお待ちしております。

IATF16949認証取得コンサルティング見積依頼書

アイソ・ラボ株式会社